2015年7月4日土曜日

知って得するスケールのはなし

普段生活する家や部屋で、
自分の趣味に合わせたり、使い勝手を良くするために壁に棚やフックなど・・取り付けたい場合があるかと思います。今ではボード用の金具やポスターなどっであれば穴をあけずに貼り付けられるものなど用途に合わせたものをホームセンターなどで手に入れられますが、少々重さのあるものを載せるためのラックや洋服掛けなどをしっかりと固定したい場合にはヒスが打ち込める柱の位置を確認したいものです。


 最近では探知機というものもありますが、実際の壁の裏側は縦だけでなく横方向にも部材が入っていて、イメージより複雑なんです。探知機を使いこなすにもある程度建物の構造を把握できていないと「よくわからい・・」なんて方も少なくないのではないでしょうか?

そこでちょこっと耳より情報♪

  そもそも日本の木造軸組(在来工法)の場合は基本的に(455㎜≒一尺五寸)ごとに間柱(※)が入るように設計されています。
  コレは日本の住宅の設計基本単位がもともと畳(3尺X6尺)を基準に考えられていて、昔から、柱の場合は3尺の半分=1尺5寸毎に設計するのが基本でした。その後ツーバイフォー等、メートルで考えられた輸入住宅に対応するために現在はほとんどのコンベックス、巻尺には455㎜毎に印が入っているのです!

(※間柱=構造材である柱と柱の間に入れる部材。)
※実際には設計モジュールを説明するには沢山の細かい説明が必要で、ここでは省略せざるをえませんが、全ての住宅が同じ設計モジュールというルールではありません。


  ですので、よほど特殊な設計でない限り、針でも探知機を使う場合でもこの455㎜のを目安に探してみるとお目当ての柱を探し易くなると思います。
 また、木造に限らず建物の隅には必ず柱が入っているはずです。そこを基準にどれくらいの距離でドアや窓が付いているかを確認すると自分の住んでいる建物がどんな基準で作られていて、どのように壁が付けられているのか?・・興味を持ってみるのも楽しいかもしれません。

【BSB道具箱】実際にコンベックスを見てみよう!


 現在は計量法により、取引・証明に使うことは禁止になっている尺貫法ですが、今でもベニヤ板などの3X6パネル(さぶろくぱねる)やドア、サッシのサイズなどいまだに尺貫法を用いている場合も多い。コンベックスも「尺寸相当目盛り付き」はこんなに小さく表記されているが目盛りを引き出してみると尺寸表示のほうが大きかったりします。右写真一番上が尺寸並記のもの
 ミリ表示だけの場合も455㎜ごと印が付いていますが、一尺五寸はきれいに割り切れないので455㎜ごとの印は尺寸表示と比べると、距離が増えるにつれその差が少しずつ大きくなります。
 またコンベックスの場合、押し測りとかけ図りができるよう先端の金具が動くようになっていますが、この「押し」と「掛け」の場合では下の写真のとおり、(微妙~ですが)若干のずれが生じます。大工さんはコンベックスはあくまでも目安として使っているのです。

 ちなみに・・そんなわけで輸入物のコンベックスには455ピッチの(概念がありませんので)印もありませんのでご注意ください。

写真下はスナップオンのコンベックス

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